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monogoto

Log 0006

 10月13日は、自分の誕生日だったのだが、年を取ってる実感がなかなか湧かない。妙に若作りなせいもあるかもしれない。

 

 今日が何の日か調べるのが最近の日課なのだが、

http://nnh.to/

このサイトを利用してる。

 

 歴史的な出来事を片っ端から調べるのはさすがに時間が掛かるので、簡単にチェックするに留めているが、そもそも特定の地理や時代にフォーカスして調べた方が文脈が分かってよい。

 

 著名人の誕生日も幾らか乗っているのだが、知らない名前も多い。ウィキペディアでチェックしてみると、結構重要な人物であったりする。歴史上の人物について評価を下すのは難しいが、自分が馴染んでいる今の時代から彼らを裁くというのも、何か公平でない気がする。やはり人は時代に翻弄される。だからこそ、時代の流れに組しなかった人物には惹きつけられる面もある。

 

 自分と同じ誕生日だから親近感を覚えるかといえば、まったくそんなことは無い。星座占いで唯一はっきりしてることは、人間が年中発情期だということだけだ。

 気に食わない人物だっている。例えば、マーガレット・サッチャー。逆にクルト・シューマッハーなんかは、非常に興味深いので掘り下げたい政治家だったりする。勿論、サッチャーに対して抱く感情が公平かどうかは分からない。シューマッハーは間違いを犯さなかったとか思ってる訳でもない。そもそも、二人を同じ物差しで測れるかと言われたら、出来ないだろうと思う。

 

 世の中は力を持った人物を中心に動いてきたし、時代が味方しなければ、割を食う人物もいる。

 

 産褥熱の感染を防ぐ為に手洗い励行を推奨したセンメルヴェイスは学会から認められずに、悲惨な人生に陥った。彼の意見は経験則と統計に基づいた判断だったが、きちんとした評価を受けるには、パストゥールの研究を待たなければならなかった。当時の医師は、病気で亡くなった遺体を触ったその手で、他の産婦を診断していた訳だが、これが原因で犠牲者が増えたと考えられている。

 センメルヴェイスの消毒法を批判していた人物にルードルフ・フィルヒョウがいるが、彼も10月13日の生まれらしい。センメルヴェイスが気の毒なので、どうしても同情的になってしまうのだが、フィルヒョウが酷い医師だったかと言われると、全然そんなことはないだろうと思う。寧ろ多大な業績を残した立派な人物なのだろうか。政治家として公衆衛生を改善する為に働いたそうだが、皮肉な感じもする。ただ、1902年まで生きていたようなので、消毒法に対するに考えも変わったのかな?まあ、ウィキペディアの記述で分かることなんて、たかが知れている。

 

 少なくとも、人々が良識の側と狂気の側にはっきり分かれるようにはこの世はできてないだろうと思う。ノーベル賞受賞した科学者がナチの協力者だった例とか普通にあるけど、じゃあ、ナチのシンパだった人の業績が汚点によって全て無効になるのか言われるとそういうものでもないと思う。

 

 あと、ルーブ・ワッデルという野球選手も同じ誕生日らしいのだが、エピソードが変人過ぎて、現代の球界だったら通用しないんじゃないかと思ってしまう。

 今だからこそ受け入れられるよう人たちは当然いるだろうが、逆にいいかげんな時代だったからこそ、許されたり活躍できた人もいるんだろうと思う。現代的な人権意識が要求するようなモラリティは、天然物の変人には逆に作用する可能性だって多いにありうる。